胃カメラ 検査前診察~検査終了後
ここでは胃カメラについて詳細に解説していきたいと思います。
全体的な流れとしては、診察、食事、検査前準備、検査、検査後について順番に解説します。
1.診察
胃カメラというワードは聞いたことがあっても、検査がどのようなものかは知らないというからも多いのではないでしょうか。
検査前には検査の流れやリスクに関することについて説明します。
鼻と口のどちらから挿入するのか、鎮静剤は使うのかなど相談することもありますので、事前に診察を受けて頂ければ、より安心して検査に臨めると思います。
ただ、お忙しい方は検査希望日の前日までにWEBで予約して頂ければ、絶食で来院するだけで胃カメラを受けて頂けます。
その場合でも、予約の確認を兼ねてこちらからご連絡させて頂きます。
2.食事 前日は普通で大丈夫
検査当日はもちろん絶食ですが、検査前日もせっかく予定を空けて来院して頂いて、胃の中に食べものが残っていてはいけませんので、午後9時以降は絶食でお願いします。
あと、ここは何の根拠もありませんが、前日のお酒やたばこなど喉への刺激を減らしてもらうと、検査当日にオエッとなる頻度が少ないと話される方もいらっしゃいます。
3.検査前準備
まず、胃の中の泡や粘液を除去して観察しやすくするためのお薬の入った水を飲んでもらいます。
泡や粘液があると、それを洗い流す時間が必要になりますので、これを飲むと飲まないとでは検査の進むスピードが段違いです。
経鼻と経口はお好みでどうぞ
次に、経口胃カメラの方はのど、経鼻胃カメラの方は鼻の麻酔をしていきます。
少しでも楽に受けて頂くためにここが非常に重要です。
鼻の方が楽なのかというと、一概にそうとも言えず、それぞれの感じ方です。
鼻から入る方がオエっとなりにくいのは間違いありませんが、鼻への不快感は残ります。
当院で使用している胃カメラが 5.4mmで鉛筆くらいの太さですので、鉛筆を鼻からいれることを考えると…なんとも微妙な話ですね。
少しでも鼻の通り道が広い方が楽に受けてもらえますので、鼻に麻酔と出血予防のお薬を使用することに加えて、柔らかいチューブを通します。
このチューブが結構重要で、じんわりと鼻の通り道を広げてくれるので、検査の時に胃カメラが余裕をもって通れるようにしてくれます。
鼻が狭い方や花粉症で鼻がむくんで一時的に鼻が狭くなっている方もこのチューブで通り具合を確認することが出来ます。
のどはゼリーをためてのどをしびれさせていきますが、しびれが甘い場合にはスプレー麻酔を追加します。
まとめると、オエッとなる心配が少ない方は口から、のどが敏感な方は鼻からをオススメします。
不安が強い方は睡眠薬でリラックス
ここまで来ても不安が強い方や、過去に胃カメラを受けてしんどかった方には鎮静剤の使用を相談します。
鎮静剤は睡眠薬の点滴と理解してもらえばよいです。
ベンゾジアゼピン系という鎮静剤ですが、同系統の睡眠薬もあって、脳内のGABAという脳をリラックスへ促す物質を増やすことで睡眠作用を発揮します。
GABAって聞いたことありますよね?グリコのチョコレートのやつです。
商品開発研究所で聞いた「メンタルバランスチョコレートGABA」人気の理由 | 【公式】江崎グリコ(Glico)
チョコレートを食べるとホッとするのはGABAの効果らしいです。
睡眠薬でぐっすり眠れる人とあんまり眠れない人がいるように、鎮静剤でも眠れない人もいます。
それでも、チョコレートと同じように少しでもリラックスすることが出来れば、普段よりチョコっとだけ楽に胃カメラが受けられると思います。
4.検査
検査の準備をみなさんに頑張ってもらいますので、検査中に頑張るのはわたしの仕事です。
少しでも楽に、きっちりした胃カメラを受けてもらえる技術もそうですが、機器も最新のものを揃えました。
GoXsaiというネーミングがついた胃カメラとゲームで言うところのゲーム機本体にあたるEVIS X1という大きな病院でも使用している光源です。
GoXsaiとは、極細と極彩を掛け合わせた言葉で、内視鏡の細さも画面の色の鮮やかさも極めるという意味で、日々のスクリーニング検査に最適な胃カメラです。
EVIS X1もこの胃カメラの性能を最大限に発揮するための機器で、内視鏡検査の質と効率を向上させています。
東灘区のクリニックでEVIS X1を導入しているところは少なく、大きな病院でもまだ全ての病院では導入されていませんので、PS5みたいなものです。
胃がんのスクリーニングという点では、大病院での胃カメラにも引けを取りません。
常に明るい、きれいな画面を保つことで、無駄な時間を省略し、写真好きのわたしが常に満足出来る写真を撮り続けられる環境を作っています。
5.検査後 当日の結果説明が可能
検査のあとは鎮静剤を使用していなければ、すぐに結果を説明します。
鎮静剤を使用した場合はお薬の特性として記憶があやふやになってしまいますので、後日結果説明とさせて頂いています。
検査結果が後日になると、それまでが気になりますよね。
それに、速やかに結果説明が出来れば、治療もすぐに始められます。
胃カメラの説明をさせて頂きましたが、少しでもイメージわきましたか?
検査は毎日行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
日本消化器病学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 上部消化管内視鏡スクリーニング認定医
日本消化器内視鏡学会 下部消化管内視鏡スクリーニング認定医
日本炎症性腸疾患学会
日本内科学会 認定内科医