胃がん検診(胃カメラ)-神戸市の取り組み

近年、がん検診は健康維持の観点からますます重要性が認識されてきています
中でも胃がん検診は、早期発見・早期治療の可能性を広げ、多くの命を救うための重要な施策のひとつです
本記事では、神戸市が行う胃がん検診(胃カメラ検査)の概要やその意義について詳しくご紹介します
対象者と検診の特徴
神戸市の胃がん検診は、年度内に50歳以上で偶数歳を迎える方を対象としています
ここが皆さんに良く誤解されるポイントになっていますので、今回の記事を記載しました
決して誕生日を迎えないといけないわけではないことが重要です
あくまで年度内ですので、日本人の大好きな『学年』単位です
同学年の人はいつでも一緒に受けられますので、お友達とご一緒にご検討ください
検診内容と費用
神戸市の胃がん検診は、2,000円で受診できるよう設計されています
注意点として、神戸市では鎮痛剤や鎮静剤を使用せずに検査が行われます
また、生検といって組織を採取した場合やピロリ菌の検査が必要となった場合には保険診療として別途費用が必要となります
次に、ここからは胃がん検診全般的なことについて解説していきます
胃がんの現状とリスク要因
胃がんは日本におけるがん死亡原因の上位に位置し、特に中高年層での発症リスクが高いことが知られています
その原因の多くはピロリ菌感染や高塩分の食事、喫煙、過度な飲酒など生活習慣に起因します
これらのリスク要因を踏まえ、胃がん検診を定期的に受けることが、予防と早期発見のカギとなります
胃がん検診の価値とは?
- 見逃しを防ぐ精密な検査 胃がん検診では、従来のバリウム検査に加え、胃内視鏡(胃カメラ)検査が選択肢として推奨されています
特に胃内視鏡検査では、初期の小さな病変も発見することが可能であり、検査の精度が非常に高いです - 早期治療による健康寿命の延伸 胃がんの治療成功率は早期発見に大きく依存します
初期段階での治療は、より簡易で身体的負担が少なく、生活の質を損なうことなく健康を取り戻す助けとなります - 検査が健康リスクを知るきっかけに 検診を受けることで自身の健康リスクを知ることができ、役立つフィードバックを得られる点も魅力です
胃がん予防のためのピロリ菌対策
胃がんの主要な原因の一つとされるピロリ菌感染は、適切な除菌治療によってリスクを大幅に低下させることがわかっています
胃カメラではピロリ菌感染の有無や慢性胃炎の程度を正確に把握でき、予防治療への道を開きます
このように、胃がん検診は単に病気を発見するだけでなく、予防にも積極的に寄与します
あなたの一歩が未来を変える
- がん検診を定期的に受けることは、自分自身だけでなく家族や周囲の人々を守るための重要なアクションです
早期発見と適切な治療により、胃がんによる健康被害を最小限に抑えることが可能です - 胃がん検診はわずかな時間と費用で受けられ、健康に対する不安を軽減し、安心感を得ることができます
対象年度に当たる方は、この機会を活用し、自分の健康を見つめ直してみてはいかがでしょうか?

日本消化器病学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本消化器内視鏡学会 上部消化管内視鏡スクリーニング認定医
日本消化器内視鏡学会 下部消化管内視鏡スクリーニング認定医
日本炎症性腸疾患学会
日本内科学会 認定内科医